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- blupond <2003>

blupond
2003
用途 /広東料理店
所在地/韓国ソウル 江南区
面積 /240㎡
プロデュース/岩立マーシャ

- もの派
日本のアートシーンに「もの派」という動向があった。1960―70年代のことである。
ものや物質の直接的な表現によって、ある「状態」を出現させるインスタレーション的な作風が特徴で、韓国人の李禹煥(LEE U-FAN)などが活躍した。 それは、私たちのデザインのジャンルにも大きな影響を与えた。中でも最大の影響は素材に対するもので、空間を形よりも素材、物質で捉えるという視点をつくった。 また、空間の認識を身体全体で把握するという点で、当時流行した哲学「現象学」がバックボーンにあった。 ずいぶん昔の話だが、以後、日本の空間デザインは素材への独特の反応を続けていると言っていい。 blupondのデザインもそのひとつで「もの派」の記憶を引きずっている。身体が空間を知覚する様子を、徹底して素材に封じ込めるという点において。 韓国ソウルの清沙洞 シンサドン という場所につくられ、地名そのままに、blue(青い)pond(池)という店名になった。室内はモルタルで塗り固められた。 その石灰質のヴォイドの中に、真鍮や粉を吹いたような仕上げのアルミニウム、そしてバリ島のチーク材が浸透する。 物質の間合いとでもいうような、そんな様子をつくりたかった。

有限会社 飯島直樹デザイン室
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